和への回帰

建築界では今、「和」への回帰が急速に進んでいるという。
そこで注目されているのが「竹」の素材だ。
木の10倍以上の成長速度。一日平均1m、わずか3年程度で素材活用が可能。
四国全土で自生する竹材だけで、日本中の住宅需要を賄えるという試算もあるとか。

また「竹繊維」も注目されている。
艶はシルクそっくりなのに、シワになりにくく、竹特有の抗菌作用や紫外線(UV)防止効果なども売り文句となっている。
綿花は農薬・化学肥料を大量使用しないと栽培できず、残留農薬の問題もあるが、竹は「無農薬」「無化学肥料」とオーガニック素材といえる。

竹は「広島の原爆やベトナム戦争の影響を受けた地域でも唯一生き残ってきた」という。
竹林では「動物の死骸が腐食しない」。これは竹の抗菌性能の高さを示している。

加工建材・加工繊維は生活に彩りを添えてくれた。
しかし、化学物質過敏症や繊維アレルギーなどの弊害も生み出した。
化学物質に囲まれた生活から昔ながらの素材の本質を大事にする生活へと、回帰は始まっているようだ。

参照 : nikkeibp.jp

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