脳梗塞などで麻痺の後遺症が残っても、本来は歩いたり立ったりできるのに、体を動かさないことで寝たきりになってしまうお年寄りも少なくないそうだ。
片側麻痺の後遺症が残った方の歩行には、杖を使うことを勧める・・・という内容の新聞記事が掲載されていた。
歩行の仕方もイラスト表示があり、介助の基本も表示されている。
とは言え、杖に対する抵抗感はかなりあると思う。
私の友人のお母様は、バリバリ事業家でお洒落な方だった。
ご主人が他界し、事業から離れた途端に脳溢血による麻痺に見舞われた。
それからという物は、家から一歩も出ない生活。「みっともない姿を見られたくない!」とすべてのことを電話で済ましてしまう毎日。
娘が杖を買ってあげても、「そんな物必要ない!」と出かけない。
故に運動不足になり、体重は増すばかり・・・悪循環だ。
自分がその立場に立った訳ではないので、体の利かなくなった方の気持ちは計り知れない。
しかし社会から孤立した生活だけは送って欲しくない。
杖=老人の持ち物的観念を無くして行くにはどうしたらいいのか・・・
思いはいつもそこに行き着く。