ステッキの実物をご覧頂きたいとご要望を頂いていたお客様と都内でお逢いした。
ロフトクラッチを片手に待ち合わせ場所にいらした女性は想像していたよりお若い方だった。
脊髄の損傷の為、ロフトクラッチを2本突いていられた頃は、まるでガンダムのようで外出するのが嫌だったとお話してくださった。
リハビリを重ね、クラッチステッキが1本とれ、そろそろ近場や会社内では1本杖の歩行もお医者様から可能性を示唆されたそうだ。
ご自身にとって、それは大変な喜びの一歩であり、記念すべき杖選びだったそうだ。
杖をネットで検索しても、どうしても納得いく商品に巡りあわず、老人向けの商品にがっかりされていたとき素敵屋のサイトにたどりついて下さった。
「まるでファッション雑誌でバッグを選ぶような感覚でお買い物を楽しめた」と仰って頂いた。
「杖が道具としてしか扱われていない。杖だってファッションのアイテムなのに」と、私がお客様に訴えたい気持ちをステッキを必要とされている方から伺い、自分の思いが間違っていなかったと嬉しくなった。
サイトの画像で見たとき華奢に思え、体重をかけた時に大丈夫だろうか?グリップはしっかり握れる太さがあるだろうか?と不安を抱いていらしたそうだが、実際手にとって安心して頂けた。
予めご希望の長さに切って行ったので、その場でお気に入りの装飾物を入れ込み、そのままお買い上げ頂いた。
帰宅後メールを頂いた。
「家に帰ってすぐ使いたくなって近所のコンビにまで行ってきました。なんだかとってもハッピーです。」
あぁ~。この仕事を始めて本当に良かった。
私こそハッピーな気分です。