最近、大企業が社内ベンチャーの形で福祉用具の市場に参入し始めているようだ。
松下電器産業の社員だった松尾さんは、社内ベンチャー制度を利用し体の筋肉の衰えなどにより意思疎通能力の衰えた方に向け、携帯用会話補助装置を開発商品化した。
また、シチズン時計の社内ベンチャー企業の福村さんは、手の不自由な人用のスプーンの開発商品化をされた。
福祉用具の市場は小さい。障害の程度や個人差に違いがあり多品種少量生産となり、価格も高めになってしまう。
ベンチャー企業がゼロから作ると原価だけで価格を超えてしまうような商品でも、大量調達品の中から利用できる強みで価格を抑えることができるようだ。
大手企業が利益を優先に考えた商品は、ニーズの要望から離れたものを作り出す可能性も多い。
利用者個々のニーズに答えるべくベンチャーを立ち上げても、利益を生み出すのが大変。
二つの利点を汲みあげたことにより、安く、高性能な商品の開発が生まれそうだ。
ユニバーサルデザインの商品開発には、大企業の力が必要不可欠のようだ。