最近話題になった韓国映画に「頭の中の消しゴム」というものがある。
映画の世界だけではない、チョット怖い話を目にした。
高齢者だけの症状と思い込んでいる「認知症」が若年層にも多発しているということだ。
認知症の原因となる病気は
・脳血管性の疾患(脳血管障害による認知症、脳出血など)
・退行変性疾患(アルツハイマー病、パーキンソン病、ピック病など)
・内分泌・代謝性中毒性疾患(甲状腺機能低下症、下垂体機能低下症、アルコール脳症、麻薬中毒など)
・感染性疾患(クロイツフェルト・ヤコブ病、脳炎・髄膜炎など)
・腫瘍性疾患(脳腫瘍など)
・外傷性疾患(慢性硬膜下血腫、頭部外傷後遺症)
・その他(正常圧水頭症、多発性硬化症など)
高齢者の認知症は圧倒的にアルツハイマー病と脳血管の障害による発症が多いが、若年認知症の場合は、退行変性疾患のピック病が病因の1/3を占めているとのことだ。
(ピック病 : 大脳の特定部位が萎縮し、特有な人格変化、反社会的行動、反道徳的行動を主症状とし、それに認知症が次第に加わっていく。)
アルツハイマー病や脳血管障害による認知症が物忘れなどの症状から始まるのに対して、ピック病は性格や行動の異変から始まる。そのため発見が遅れ職場でトラブルになることも多いようだ。
高齢者の認知症患者に対する公的サービスは充実しつつあるが、若年認知症の患者を受け入れてくれるデイサービス・保健施設などはあっても、初期の症状の患者にとってはプライドが傷つけられ、患者も家族も八方塞がりの状態を招く。
40歳未満の患者には介護保険も適用外ということだ。
薬品メーカーのエーザイが運営するサイトには認知症の基礎知識がわかりやすく解説されている
認知症を知るホームページ
ひと事ではないような事実に背筋が寒くなった。
福祉問題は決して高齢者だけが対象ではないことを思い知らされた。